右仙腸関節(ほとんどが右に変位する)が狂うと、
右の骨盤が上方に引っ張られて重くなる。
左骨盤は外後方に捻転し左に傾く。
脊椎(背骨)は腰椎部では左に側わんする。
このままでは、左にくの字に傾いて動作ができない。
胸椎中間部で反対に曲り、胸椎上部でまた反対にと、
脊椎は文字通りS字状に曲る。
痛いのは、その部に故障があってSOSを発信して
頭脳に知らせているのだ。
その神経を薬によって麻痺させてしまう。
痛みはなくなる。
すると「治った」と錯覚してしまう。
薬が切れると、また痛みが出る。
これを繰り返せば副作用がかならずでる。
コルセット・・・動くから痛む。
腰椎に負担をかけないために、
胸椎下部と骨盤を支えにして固定する。
当然、動作が不自由になる。
腹部、その上下を抑えつけるため、
内臓や器管を圧迫し働きを低下させてしまう。
牽引・・・これは腰椎部を仲ばすための治療だが、
首を吊るし上げてぶら下るとすごくつらい。
全身に力が入って硬直し、なお悪くなる場合も多い。
いずれも確実な効果はないが、
他に方法がないので今でも使われている。
激痛の原因・・・?
仙腸関節は人体の要である。
左右一対あって、交互に動くので動作ができる。
中間に腰仙関節がある。
仙腸関節が交互に動くたびに、
腰椎は中継の役をしている。
片側の仙腸関節が狂うと、骨盤が変形し捻れもする。
この狂いが直接腰椎部に圧迫を加える。
腰椎は側わんしている他に捻れが加わってくる。
腰髄には大脳から出た脊髄水管が通っている。
腰椎部は人体の中心で動きも大きい。
最重要な個所である。
ここに側わんと捻れがあって、
目一杯圧迫している。
少しでも動けば脊髄本管の神経を刺激して
激烈な痛みが発生する。
痛みは神経を剌激し、
これがまた組織細胞を萎縮させる
といった悪循環を繰り返すわけである。
この最悪の急性状態のときは、
コルセット、牽引、注射すら効果がない。
月刊自然良能より