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① 椎間板ヘルニア 痛みは良くならず、ますばかり

寝れば痛みがなくなっていたため、
たいしたことはないだろうと思い、
病院にも行きませんでした。

その結果が、苦しい毎日の始まりでした。

僕が椎間板ヘルニアになったきっかけは、
スノーボードで転倒したことでした。

それまでは、大きな怪我をしたことは一度もなく、
転倒して、腰が痛いという自覚はあったものの、
寝れば痛みがなくなっていたため、
たいしたことはないだろうと思い、
病院にも行きませんでした。

その後は、腰に違和感を感じながら、
毎日を過ごしているうち、その痛みが突然大きくなり、
どうにも我慢ができなくなって病院へ行ったのでした。

そこで、椎間板ヘルニアと診断されたのでした。

それからは、毎日のように病院へ足を運び、
牽引治療をうけていました。

しかし、状態はまったく良くなることはなく、
それどころか、痛みはますばかりでした。

そのことを医師に伝えても、かえってくる言葉は
「牽引を続けましょう」ということだけで、
そのうち、この治療を受けても無駄だ、と感じるようになりました。

それっきり行かなくなり、できるだけ腰を使わないようにして、
半年ほど過ごしました。

新しい治療所も探していましたが、
これだと思うものがなく、かなり痛みに耐えながら、
大学へ行っていました。

そうこうしているうち、実家へ帰省しました。
車で帰ったため腰に負担がかかったらしく、痛みが増し、
心配した両親が病院を探してくれたので、
戻った後は、その病院に通うことになりました。

しかし、状態はほとんど改善せず、
手術をしたほうがいいということを、
担当の医師に告げられました。

そのときは、それもしかたがないかと思い、
ある程度覚悟を決めました。

ちょうどゴールデンウィークが終わったころでした。
数日後、友人が一冊の本を持って、見舞いに来てくれました。

その本が「椎間板ヘルニアは手術なしで治る」でした。
この時、初めて自然良能会のことを知り、
治療が受けられることもわかりました。

その本を読んで、この治療しかないと思い、
次の日さっそく電話をかけ、すぐに治療所に行ってみました。
5月15日のことでした。

そこに広がっている光景はかなり不思議なものでした。
治療所にいる全員が全身にゴムを巻き、腰に手を当て、
右にグルグル、左にグルグルと腰を回しているのです。
かなり驚きました。

しかし、もっと驚いたことは、そこにいる患者さんたちが
一様に明るいことでした。
今まで行ったことのある病院では考えられないことです。

自分の順番が回ってきて、治療を受けてみると
それは言葉では言い表せないほどの痛みでした。

治療を終え、帰ろうとする時点での僕の気持ちは、
正直なところ、やめようと思っていました。

「ありがとうございました」と挨拶をし、
靴をはこうとしたとき、
「お疲れさまでした、頑張ってくださいね」
と声をかけられました。

その瞬間、やめようと思っていた心はなくなり、
(ぜったいここで治してやる!)
という強い気持ちに変わったのです。

あの時そう思ったのは、今まで病院でかけられる言葉といえば、
決まって、お大事に、というものだったからだろう。
頑張ってくださいという言葉はとても新鮮で、
素直に頑張ろうと思えたのです。

月刊自然良能より