③ 座骨神経痛 立っていても寝ていても痛い

手術なしで治るとは・・・

治療に通い始めてからの出張は予定通り出かけた。
息子に荷物を持たせて、私は荷物を持ち上げなかった。
空港の冷房はやり切れぬ寒さ感を足に与えた。

困ったときには座薬を使った。
知り合いの父親もこの病気で手術をした後たった。

治療のお盆休みになった。
とうとうなんの変化もなかった。
夜は連続30分しか眠れぬ日々はいつもどおり。
お盆休みは少し気持ちが落ち着かなくなってきた。
本当に治るのだろうかと不安になってきたのだ。

家でできる腰まわしと、
家内にうつぶせ足回しはずっとやってもらった。
腰まわしは、30分しか連続睡眠が取れないとき、
つらくてしかたがなくて起きてきて、
30分ほどもベルトで締めて腰まわしをするのだ。

お盆明けの初日からも治療所に通った。
しかし、治癒に間する疑念も生まれ始めていたが、
「手術なしでなおる」とおっしゃるんだから。
こうして再び通い始めたころ、
2時間連続睡眠ができる夜が時々訪れるようになった。

燭光が見えた感じがした。
そしてまもなく、週に3日でよい、
週に2日でよいといわれ、8月末にはまだ、
痛いにも関わらず70点取れたから卒業ですと言われた。

まだ、連続5時間の睡眠しかできなかった。
先生は後は自分の努力だと言われた。いささか不満であった。

しかし、治療はあくまで、助け本懐は自力でと言うことなのか?
完治はないのかしらと思いながら、
その後、年末まで、2週間に1度、1月に1度と回数が減っていった。

こんな、ゆるい通いになったころ、先生がおっしゃるには、
背中の骨が腹の方に自然に正しく弯曲していないで、
悪い場所(第5腰椎のあたり)が後ろにとびでていたそうである。
そのあたりの肌の色がとても悪かったそうである。

私は、30代まではギックリ腰をよくやったが、
40代になって、長らくそれをやっていない。
それを良しとしていた。今回も腰は痛くなかった。

しかし、自然良能会に通ううちに、
ギックリ腰のときに痛かった腰椎の場所が痛くなってきた。

五味先生の本によれば、ギックリ腰で痛みを感じるようなら、
すぐ治ると書いてある。
どうやらギックリ腰がずっとなかったのは、
それも感じないほど、悪くなっていたようだ。

とにかく、通いだして腰の悪いことが実感されてきた。
たいした荷物でなくても腰痛を感じるようになった。

痛さとふらつき感で寝返りができない。
寝返りができないことが、また痛さを増す。

立ち上がることも本当に難儀だ。
机仕事が多いのに本だなから本を取るのが億劫だ。
ペンでも床に落とすと恨めしいほど拾うのに難儀する。

かばんは均等持ちにするために、リュックに換え、
軽くするために弁当も止めた。

治療所に電車で通って気がついたことふたつ。
階段の手すりがなんと有難いことか。
もうひとつ、日頃全く気がつかなかったが、
電車から降りて、電車が去った後、
改札口まで人の流れに乗れない人がかならずいることだ。