① 先天性股関節脱臼の考察

患者さんが骨盤調整に罹ってどうなったかという、
治癒するまでの経緯を詳しく述べることにとどまらず、
骨盤調整という画期的な治療の本質というか、
ありかたについて述べつつ、
「正しい治療とはなにか?」を考察することを旨としている。

自然良能会と整形外科とでは、
根本的に考え方が違うし、立つ位置も異なる。

争点は「骨盤」。
正しくいえば、骨盤内にある一対の関節、
仙腸関節である。

自然良能会は骨盤こそがあらゆる症状の
根本原因だと主張している。

これは同会の創始者である五味雅吉先生、
提唱してきた理念なのである。

右脚が痛くて、歩くのも難儀していた。
整形外科に罹ったが、
なぜという的確な原因の説明もなければ、
具体的な治療もされなかった。

例によって、湿布と鎮痛剤を渡されただけだ。
その奥さん、なにかの用で電話をかけてきた友人に、
その人もいろいろな症状に悩んでいたので、
いわば同病相哀れむで、
「足がこうこうで痛いのだけど、
整形外科ではいまひとつはっきりしなくて・・・」
と、愚痴ったのだった。

すると翌日またその奥さんから電話があった。
娘さんのご主人が整形外科医とかで、
問い合わせしてくれたという。

「娘の旦那がいうには、骨盤に原因があるようだから、
その方面の専門家に診てもらった方がいい、といっていたわよ」

その話を聞いて、整形外科も従来通りではないのだ、
それなりに視野を広めたのであろうかと思った。