腰は人体の中心。
そこに左右一対の仙腸関節があって、
これが人体の要の働きをしている。
いつも言っていることだが、
動いているということは生命現象である。
動かない、ということは死んだということである。
動きがにぶくなることは、
老化現象か病的状態である。
この生命現象を現わすこ動きの主体は関節である。
関節の仕組みは、骨と骨との連なりに動きのあるのをいう。
動けるわけは、関節包、靭帯、筋肉が付着していて、
伸筋と屈筋、これが同時に動くからだ。
いろいろな形をした関節があって、
そのため全身が絶妙な動きをするわけである。
そうした関節は人体中に400近くある。
その重要な関節が骨盤にある仙腸関節である。
例えば、車輪が回転して道路上を走るが、中心に軸がある。
軸の動きは見えないが、その見えな
い軸の動きで車輪が大きく動くのと同じ原理で
仙腸関節は働いているわけだ。
それほど重要な仙腸関節を、
なんで現代医学が知らなかったのか?
石塚博士は、「われわれ解剖学者は、
常に人体の解剖をし、研究して教える。
あつかう解剖は全部「死体」である。
仙腸関節は解剖学にあって知ってはいるが、
動かない関節、動いてもわずかな半関節、
あるいは不動関節と教わった。
また死体の仙腸関節は動かない。
それらが基礎になっている。
そして、レントゲンに写らないという
現実で、仙腸関節は、問題にされていなかった」
といっていた。
月刊自然良能より