現代医学は「対症療法」です。
疾患があるとわからなければ治療ができない。
ところが、腰痛や神経痛は「痛み」が主体の症状で、
とらえどころがありません。
傷とか潰瘍といったはっきりした患部がなくて、
ただ「腰が痛い」「足が痛い」という
見えない症状です。
病名が付けなければ治療ができない。
それでいろいろな病名(診断)がつく。
例えば、椎間板ヘルニアの場合・・・?
なんらかの原因で腰椎に負担がかかり狂いが生じると
椎骨と椎骨の間にあってクノンョンの役目をしている
軟骨が飛び出し骨化する。
これが椎骨から出ている脊椎神経を圧迫するために、
強烈な痛みを発する。
そして「椎間板ヘルニア」という病名が付く。
誰が聞いても「なるほど」と思う理論で説得力がある。
治療は、まず痛み止めの薬。
そして牽引やコルセットなどの処置をして、
それで治らなければ「手術をするしかありませんね」となる。
患部を切り開き、出っぱったヘルニアを切り取れば、
痛みはなくなるという解釈。
椎間板ヘルニアは二次的なもので痛みの本当の原因は、
人体の要である仙腸関節の狂いから生じるもの。
というのが同会(自然良能会)の結論です。
腰痛ばかりではなく、
肩や背中、足底の痛みから、足首、膝の痛み、
頭痛、眼、鼻、目の疾患等々、
これらも要である仙腸関節変位が原因で発生するものです。
つまり「見えて、形のある」患部・・・
傷とか炎症、潰瘍等々があって、そこで病名が付き、処置がなされる。
ところが腰痛、神経痛といった
「見えない」症状は対応のしようがない。
例えば、身体が歪んで、歩行が困難な人でも、
検査をして原因が不明ならば、
「なんでもありません」と診断されることもあります。
実際にそういう体験をした患者さんに、
自然良能会では多く会っています。
それは、脊椎の歪みが患部ではなく、
なぜ脊椎がS宇状に歪んだのかがポイントだから。
いうまでもなく骨盤(背骨の土台)の歪みが真の原因です。
そのことを見落して「治す」ことはできません。
もっとも大切なことは患者さんのせつない思いであり、
つらさ、苦しさを解消さす(治療する)ことであろう。
そのことに、いかに努力するかです。
現代医学(対症療法)と骨盤調整(根本療法)は、
これからは協調し、それぞれの良さを出し合い、
相携えて治療にあたれば、
その効果は測り知れなく飛躍するのではと思います。