(6) 腰椎椎間板ヘルニア 腰痛と坐骨神経痛

たかが腰痛、そのうち治るだろうと安易な考えは危険

腰痛はやっかいな病気・・・?
慢性腰痛で悩む患者さんの症例で腰痛の本質を

初めてKさんが自然良能会へ来たのは
昨年の12月で、訴えた症状は「腰痛」でした。

「今回の痛みは10月の初旬からで、
腰の左側にキリキリした痛みが出たのです」といった。

「今回」と前置きしたのは初めての症状ではなく、
10年以上も前から毎年ギックリ腰を起こしていたということ。

当初は病院(整形外科)へ行き、
診察を受けたが経過ははかばかしいものではなく、

それでもしばらくすると痛みが消えたので、治ったものと思ったという。

それが1年後、また症状がでた。

そして病院へ行ったが、これといった治療はなくあまり変化がなかった。

そこで併用して整骨院の治療も受けた。
何日か通ううちに痛みが消えていった。
そんなことの繰り返しであった。

腰痛・・・といっても、症状は多彩で状態もいろいろ。

「魔女の一撃」といわれるギックリ腰でも、
歩くどころか立つこともできず、

ちょっと身体にふれるだけでも悲鳴を上げる
強烈な痛みから、キリキリした痛みでも
なんとか我慢できるものまでありさまざまです。

痛みで付き添いの人に支えられてようやく治療室に入って来た人が、
治療が終わると独りでスタスタと歩いて帰っていく
と言う例がしばしば見られる。

「思いっきり痛みでヒーヒーいうほうが、
結果的に早く治るものだ」と説明している。

ところがKさんのように、どうにもならない痛みでない場合は、
どうしても仕事を優先してしまい、なんとか我慢してしまうもの。

その胸底のどこかに「たかが腰痛なんて・・・」と、腰痛を安易に考えてしまいがち。

「腰痛、神経痛の根本の原因は骨盤、すなわち仙腸関節の歪みにある」

腰痛などの症状が[進行性」のものだと
力説している根拠は症状の部分だけを処置しても、

根本原因の骨盤そのものを矯正していなければ、かならず再発する。

そうしたことを繰り返せば繰り返すほどより悪化していくもの。

その上、症状は一か所にとどまらず、
いろんな部位に派生して、次々に疾患を誘発するようになる。

Kさんの場合は、そんなパターンの典型的な例です。
なによりも困るのは、腰痛を「病気」だと思っていないこと。

Kさんばかりではなく、多くの人がそう思っている。

だから「腰痛はそのうちに自然に消えるだろう・・・」
と思って、そのままなんの手当をせずに放っておく。

でも、自然良能会の側から言えば、
「腰痛は間違いなく病気なのだ」ということ。

先にもいったように、「腰痛」が「腰」だけで
終わるのであればまだしも、

悪影響が各部位に与え、次から次にいろんな
症状、疾患を発症させる進行性の病気だからです。

しかも「椎間板ヘルニア」が坐骨神経痛を
併発するといったケースばかりではなく、
内臓諸器官の障害も生むこともある。

仙腸関節のズレにより骨盤が傾くことで、
脊椎をはじめいろんな部位の骨格も歪みを生じ、
そのことで血管や神経を圧迫する。

その結果起きる血液循環の不全や、神経流通の阻害などが
いろんな症状を誘発するものです。

骨盤の歪みは、内臓自体をも圧迫するから当然悪影響が出る。

そうしたメカニズムが理解できれば、
気軽に「腰痛なんて・・・」といっておれない。

だから「腰痛だから」という安易な独り合点は
危険であるといえます。

やはり「病気」としてとらえて、適切な手当をすることが肝要。

(念押しのようにいえば)その手当についても、正しい判断を要する。

少なくとも、上辺だけを見て、鵜呑みにしないこと。
自分なりに考えることは必要です。

だからといって、疑心暗鬼になるのも考えもの。
その兼ね合いがむずかしいところで、

自分が「この治療を・・・」と思った以上は熱心に取り組んでみて、
治療のあり方と経過を見て疑問がわけば
また考えるのもいいのではないでしょうか。

Kさんは、初診の治療で「結果」が出た。
腰がびっくりするくらい軽くなった。
ニコニコしながらそういうのでした。

Kさんが自然良能会の治療を知ったのは、

「椎間板ヘルニア 手術なんてとんでもない」だった。

その文中で、何度もある「ウソみたいに治った」との記述を、
正直「ホントかな?」という思いがしたのは事実。
同時に大いに期待もしたのだった。

そして、治療を受けた結果は、本に書いてあった通りだった。

それから定期的に通ってきた。
3~4回治療を受けたとき、頚部に痛みが出てきた。

これは「反動」ともいえるもので、
神経の疎通が改善されて、もともとあったものが出たまでのこと。

治る「過程」との説明に納得した。
事実、ほどなく頚部や肩の痛みは薄れた。

治療8回で、悩んだ腰の痛みはほとんどなくなったし、頚、肩も楽になった。

だが「まだ峠を上がりきったところで、
これから下りです。後は加速がついて良くなるでしょう」

しかし、これからの仕上げが大切!という言葉を守って、
忙しい仕事の合間をぬってKさんは通ってきている。