(4) 自分で治す治療法 バラコンバンド療法

腰痛の激烈な痛み。これは体験した人でなければわからないものです。
そんな激痛の原因について説明します。

起きていられない、寝ていてもつらい、寝返りをしようと、
わずかに動いても強烈な痛みで顔がゆがんでしまう。

整形外科では「椎間板ヘルニア」と診断される場合が多くあります。
多い例は、腰椎4~5番の間の軟骨が飛び出して、
神経に刺激を加えるため激痛が発生すると説明されます。

その場合、痛みはあっても軽いものです。
なぜなら、脊髄本管から出た神経は糸状になって分布されるので、
出っ張った軟骨が当たっても神経は逃げることができます。

激痛になる本当の原因は・・・?

骨盤にある仙腸関節のズレです。
それにより骨盤全体が変形して、腰椎部に影響を与えます。
変位した腰椎は、それだけで脊髄神経の本管を圧迫します。

さらに立ったり、座ったり、歩いたりという動作は、
左右の仙腸関節と腰椎が三位一体となって動くもので、
腰椎の変位があり、脊髄本管の神経が圧迫されているところに
「動き」という刺激が加わるから痛みが強烈になります。

激烈な痛みは筋肉を強縮させます。
これが神経を圧迫するといった悪循環を繰り返し、
どうにもにもならない状態に入っていきます。
激しい痛みに襲われたときの応急手当としても、バラコンバンドが効果的です。

骨盤(腰の真横の出っ張った骨からこぶし1個分下の位置)に
バンドをギュッと強めに巻きます。
これは変位した仙腸関節を固定するので、痛みが軽減します。
 
痛みが半減したところで、寝ていても座っていてもよいので、
骨盤部を静かに動かします。
動かすと筋肉はゆるんで来て、徐々に動けるようになってきます。
 
バンドを強く締める、つらいが我慢して耐えられなくなったらはずす。
バンドをはずした瞬間、止められていた血液がものすごい勢いで流れ込みます。
下肢の筋肉は栄養、酸素の供給を受けて復活していきます。
しばらくしてまたバンドを巻く。
こうした繰り返しで、少しずつ動けるようになります。

要である骨盤を正しくすることが第一の基本です。
骨盤巻きだけはどんな症状にも欠かせない基本の巻き方です。