(4) 椎間板ヘルニアの常識 ウソ?ホント!

■ 骨盤はなぜゆがむのでしょう?

骨盤の中にある仙腸関節にズレが生じたときに骨盤がゆがみます。
仙腸関節は骨盤の中央で仙骨と腸骨をつなぐ関節で左右1対あります。
関節と言っても平たい耳のような形をしていて耳状面とも言われています。

しかしこの仙腸関節が、扇でいえば要の部分、人間の体の要になっています。
医学的には、ほとんど動かなく不動関節と言われて
レントゲンにも写りにくくなっています。

仙腸関節の狂いはなぜか90%右のほうが狂います。
理由を考えてみると、右ききの人が多いという事もありますが、
人体で最大の内臓である肝臓(約1200g)が右側にあり、
これが右の仙腸関節に常に圧をかけているのです。
これは人類の直立歩行が始まって以来背負う宿命です。

右の仙腸関節が狂うと、右の骨盤が上に引っ張り上げられます。
結果として右足が短くなり、左の骨盤は後方にねじる形になります。
そして腰椎は左に曲がり、胸椎下部は右に、胸椎上部は左にとS字状に曲がります。
右肩は上がって首は右に傾きます。
これが基本の狂い方です。

そして真ん中にある腰椎に影響を与えて左に曲がります。
ここに異変が起こったということになります。

仙腸関節のズレ→骨盤のゆがみ→腰椎(椎間板)の変化→周辺筋肉の硬直→
神経への圧迫→痛み、という順番で痛みが発生します。

椎間板ヘルニアの痛みを取り除くためには、
その原因である仙腸関節のズレを正してやる事です。

根本の原因である骨盤(仙腸関節)をそのままに放置していると
椎間板ヘルニアの手術をしても再発し、また手術の可能性もあります。