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長崎市筑後町3-22-803

(3) 膝の痛みから腰痛になって

初診の時、先生から筋肉が硬縮しているのが
痛みの原因だといわれました。

そして正座して、膝をそろえるように指示されましたが、
右膝が短くて左右均等にはなりませんでした。

しかも足の指を動かしてみなさいといわれても、
まったく動きませんでした。

運動能力には自信をもっていただけに、
強いショックを受けました。

「これらの根本原因は全て骨盤の狂い・・・
正しくいえば骨盤の仙骨と腸骨を結ぶ一対の関節、
仙腸関節のズレからきているものです」

と先生はいい、仙腸関節のなんたるかと、
それを正す骨盤調整法の原理を詳しく説明されたのです。

私は自分の腰痛の原因と実状が明確に把握でき、
治療を受ければ治ることがわかり、
気分はすっきりしたものでした。

海外出張の前日、事情を話して、
先生に念入りに調整治療を受けました。

そして出張中には常に腰にバラコンバンドを巻き、
飛行機の中でもホテルでも努めて腰回し運動をするようにしました。

その効果で7日間、激痛が走ることなく職務を果たし、
帰ることができました。
空港からまっすぐ支部へ直行して、治療を受けたのでした。

このピンチを無事切り抜けてから、
骨盤調整に確信をもって私は先生の指示に従い、
通院して治療をつづけたのです。

当然、治療の順番を待つ間、バラコン運動も懸命に努めました。
治療室には患者さんが自由に使えるように大小とりまぜた
多くのバンドが置かれていますが、
私はバラコンバンドは常備品ですから、
もちろん自前のものを使いました。

そうして治療室でバンド運動に励んでいる私の表情は、
初めてここを訪れた時に見た患者さんたちと同様に、
のびやかで前向きな、明るい顔をしているのだろうな、
と思ったものです。

自宅でも腰回し運動は欠かせません。
家のものがあきれるほど熱心につづけました。

また出張の多い仕事ですから、いつもバンドを持参して、
新幹線のデッキやホテルの部屋など、
可能な場所を選んで腰回し運動を励行したのでした。

当初は先生に指示されてのものでしたが、
骨盤調整治療と併用してバンド運動に励むと、
治療効果が確実に倍加すると自分の身体で実感してからは、
ゴム巻きに力が入るようになり、
腰回し運動の回数も次第に増えていきました。

いつしか毎日500回くらいつづけるようになっていました。
出張の折りに、新幹線のデッキでくねくねと腰を回していたりすると、
通りかかった人はヘンな眼で私を見ますが、意に介しません。

(早く以前のような健康を取りもどしたい)
その一心でした。
そして、症状は確実に回復してきました。

そこで先生が考案した、棒を使った同支部独特の体操も
教えていただき実行したところ、
いっそう回復が早まりました。

「ブラ棒体操」と名付けられたその運動法は、
棒の両端をもって、万歳をする形で大きく上げてから、
上体を回したりねじったり、屈伸させたりするもので、
筋肉硬直をほぐし、血行を良くする効果があるものです。

その時、腰にはバンドを巻いていますから、
骨盤の調整効果も当然あります。

さらに腹筋強化運動(整体法)などを加え、
筋力強化を図りました。

治療を開始して約半年後、痛みはきれいに払拭しました。
もちろん膝も左右が揃うようになり、
足の指も常人のように動くようになりました。

治療にかかった当初は、
先生から痛みの原因は腰(骨盤)にあるのだから、
腰が治ればもろもろのものも治りますと言われて、
理屈では納得しながらも、気持ちの上では揺れるものがあり、
つまりは半信半疑でかかった一面もありましたが、
先生の言葉通りの結果を見て真底驚き、感嘆したのでした。

自らの不明を恥じるよりも、
健康を取りもどしたうれしさがいっぱいで、
まさに恵比須顔でした。

そして、運動好きな思いがむらむらと湧き上がってきたのです。
毎年開催されている「マスターズ陸上競技会」に
出場できる状態にどうやら回復したので、
私は春の大会に出場することにしたのです。

月刊自然良能より