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(2) 膝の痛みから腰痛になって

私は現在、64歳です。
私のまわりの同年輩の方たちの様子を見回しますと、
やはり年齢からくるのでしょうか、
どこか体調を崩して薬を手放せないでいる人や、
腰痛、膝痛などで悩んでいる人が
非常に多くなっているように思えます。

何年か前までは、私もそうでした。

どちらかといえば、それまでの私は
「健康自慢」であったのでした。

それが腰痛に見舞われ、
病院の整形外科へ通い治療してもらいました。

しかし良くなるどころか悪くなる一方で、
途方に暮れていたときに、骨盤調整に出会い、
その結果、元気いっぱいの生活を送れるようになりました。

いま、本当の「健康自慢」の幸せを享受しています。
そんな私の経験で、いろんなやっかいな症状も、

「正しい治療をしたらかならず治る」
と確信するに至ったのです。

そして、そうした症状に悩む人に出会うと、
いろいろとアドバイスをし、
骨盤調整のことを説明しています。

ひとりでも多くの人が悩みを解消し、
幸福になれればいいと思うからです。

私が、初めて「痛み」をおぼえたのは、右膝でした。
57歳の時です。
商杜に動めて35年、営業一筋で東奔西走してきたのでした。

ご承知のように商社の仕事は大変な激務で、
帰宅時間は不規則、定時に帰ることはまずありません。

それにゴルフに酒と接待の連続で、
身体に悪いことばかりの日々だったのです。

それでも私は、前述したような「健康自慢」で、
身体には絶対の自信をもっていましたし、
事実なんのさわりもなく過ごしてきました。

また、それなりの努力もしてきたのです。
会社への行き帰りや出張の時でも、
できるだけ歩くことに努めていました。

オフィスはビルの7階にあったのですが、
ほとんどエレベーターは使わず、階段を上がり下りして、
社内でも「お元気ですね」と、ちょっとした評判でした。

また休日には年間を通じてバトミントンをやり、
冬場はスキーで鍛えていたのです。

それだけに、膝の痛みから腰痛になった時は
大変ショックだったのです。

たしかに50代にはいると「老い」が確実に
忍び寄ってくることは否めません。

私も当初は老いという感覚はありませんでしたが、
じりじりと体力が衰え出してきたことは身体で
はっきり自覚せざるをえませんでした。

そうした衰えが57歳の時に、
右膝の痛みという形で起爆したのでしょう。

すぐに近くの有名な整形外科で診てもらいました。
そこには半年あまり通院していろいろ治療を受け、
また医者の指示にしたがって努力もしました。

しかし、治る気配はなく、正直途方にくれてしまいました。
そのうちに、座ったり立ったりした時に
腰が痛くなってきたのです。

出張などで新幹線や車に長時間乗っていると、
激痛が走るようになり、確実に悪化してきているようでした。

ちょうどそのころ、7日間の海外出張を命じられたのです。
長時間飛行機に乗り、また現地で取引先の人たちを
案内することができるかどうか、不安に思いましたが、
業務命令なので断るわけにはいきません。

悩みました。そんな時に、ふと思い出しだのが
中学校時代の友人のことでした。

彼は10年前に腰を悪くして、一歩も歩けなくなって
何ケ所もの病院を廻ったが良くならず、
最後にある整体院に行って治療を受けたら完治した、
ということを思い出したのです。

すぐに友人に連絡を取り、
その治療所を教えてもらいました。
それが自然良能会との出会いでした。

■ いつでもどこでもバラコンバンドを

病院とか治療院というところは、
総じてひややかな静けさとある種の暗さにつつまれています。

なんらかの悩みをもつ患者さんたちが集うところですから、
そうした雰囲気は当然のことでしょうが、
自然良能会は違いました。

中学時代からの友人に聞き、
さっそくビルの二階にある同支部を訪ねて、
一歩治療所へ入ると、雰囲気が実に明るいのです。

これには驚きました。

入るとすぐの空間に、ジャージーなどに身をつつんだ
何人かの患者さんが、それぞれ身体に
ゴムのチューブを巻き付けて、
立ってくねくねと身体を動かしていました。

奥の治療布団にうつ伏せになった患者さんの片足を
手で持った先生が、片足を臀部にかけて、
「ハーッ」と鋭い気合をかけて押圧している光景は、
これまで見たことのない異様さを感じました。

それ以上に治療所をほのぼのとつつんでいる
なんともいえない明るさ・・・
ヘンな表現かもしれませんが、
健康的な明るさに満ちていたのが、強く印象づけられました。

だからといって、騒々しいにぎやかさではないのです。
先生が、症状の説明やもろもろの注意は
静かな声で適切に話されますが、
あまり無駄口をきかれる方ではなく、
そうしたお人柄が治療室にも反映していました。

患者さんたちが一様にのびやかにふるまって、
その表情が皆さん、実に明るかったのです。

それは(この治療法ならば治る・・・絶対治すのだ・・・)
という信頼と希望に裏打ちされたものであることは、
それから何回か治療に通ううちに私も納得しました。

月刊自然良能より