(2) 腰椎椎間板ヘルニア 腰痛と坐骨神経痛

若いうちから身体のことを学んで

不安と絶望の中でようやく骨盤調整に出会って

それは私が、大学卒業を間近に控えた頃でした。
就職を希望していた会社で研修生として仕事をしていました。

重いものを運ぼうと下半身に力を入れた瞬間、
強烈な痛みが腰から左下肢にかけて走ったのでした。

ギックリ腰です。

その約2ケ月前にも軽いギックリ腰になりましたが、
湿布薬を貼ったら1時間ばどで痛みがおさまったので、
そのまま毎日湿布を貼ったり、

薬局で市販されている腰痛防止ベルトを付けただけで、
仕事をつづけていたのでした。

しかし、その時とは比べ物にならないくらいの激痛が走り、
全く身動きが取れなくなってしまいました。

そして、会社の方に付き添っていただき、
近くの整形外科へ行ったのですが、そこで、「腰椎の捻挫」と診断され、

湿布薬と痛み止めの内服薬を処方され、
「しばらく様子を見ましょう」とのことでした。

ひとりでは歩けないので、そのまま自宅へ送っていただき、
しばらく仕事は休ませてもらう形になりました。

処方された湿布薬を貼り、
痛み止めの薬を飲むと痛みは緩和されましたが、
完全に消えることはありませんでした。

当時、私は独り暮らしをしていたので、
痛みをこらえながら家事や買い物をするのに
非常に苦労したことを覚えています。

しかし、なによりも大変だったのがトイレでした。
歩いている時より、洋式トイレの便座に座る姿勢になると、

左太ももからつま先にかけて、
まるで神経をえぐり出されて強く引っ張られているような
耐え難い鋭い激痛を感じるのです。

これは本当につらくて、トイレに行くたびにまた
あの苦痛を味わわなければならないのかと、いやな気分になりました。

それから1週間ほど経っても痛みが消えないので、
近くの整形外科に行き、レントゲンを撮ったところ、

「多分ヘルニアだと思いますが、
微妙だから違う病院でMRIを撮ってきてください」

と言われ、数日後にまた別の病院でMRI検査を受け、
その結果、「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されたのでした。

「とりあえず3ケ月様子を見て、それで痛みが引かないようなら手術も考えましよう」
と言われたのです。

しかし私は、手術はどうしてもいやだったのですが、
一応詳しい話しを間いてみると、

「痛みの原因である、硬くなって突出した椎間板を切るのですが、

切った部分を代用するものは現在では開発されていません。
レーザー治療など病院によっても異なります」とのことでした。

同じ症状で手術の方法がいくつもあるなんて、
(なんだか曖昧な現状だな)と思う回答でした。

しかし、それよりもはっきりと覚えているのが、
医者の話しを椅子に座って間いている時に、
左脚全体が痛くてたまらなかったということです。

それから週3回から4回、痛む左脚を引きずり、
好奇の目にさらされながら、その病院のリハビリセンターヘ通い、
牽引や温熱療法を受け、内服薬や湿布薬を毎日処方しました。

だが、いっこうに良くなりませんでした。

また週1回はプロック注射も打ったのですが、
これがたまらなく痛く、一度場所を間違えたらしく、
出血がなかなか止まらなかったということもあり、

「このままつづけて、果たしてこの状態が解消するのだろうか・・・?」
と不安になりました。