(2) 椎間板ヘルニアで左下半身が激痛

30代後半に入り、仕事も忙しくなってきて、
ウェイト・トレーニングの時間も思うように取れなくなり、
このごろは少々運動不足だな?と感じていた時に、
忘れていたあの痛みが出たのです。ぞっとしました。

それからというもの、約2年周期で痛みが出るようになったのです。
そして、痛みや痺れは腰ばかりではなく、背部、ひらめ筋、
足の裏と次第にひろがり、より激しいものになりました。

「まずいな、なんとかしなくては・・・」
とは思ってはいたのですが、だからといって他に打つ手も知らない。

ひたすら整形外科だのみで、ここしか椎間板ヘルニアの治療はないと
信じきっていましたし、罹ってしばらくすると痛みが消えるので、

「この症状とは上手く付き合っていくしかないだろうな」と、
半ばあきらめていたのでした。

そんなことが10年近くつづいたある日、極め付けの激痛に見舞われたのでした。

仕事が忙しく、過労気味から風邪をひいたのも原因のひとつですが、
その朝、21年前のときと同じように目がさめたら
激痛で動けなくなっていたのです。

今度は25歳のときとは違った痛みでした。

風邪が抜けるまで3日間は寝たっきり。
家の中では赤ちゃん状態だったのです。
左下半身が痛くて、這ってでなければ移動する動くことができません。

やっとの思いで病院までいき、痛み止めの注射を打ってもらっても、
ほんのしばらくしか効きませんでした。
あきらかにこれまでの痛みとは違っていました。

仕事のことも心配ですし、気持ちはあせるばかりで、
ふと「手術」のことが頭に浮かんだのでした。

しかし、私のまわりにも何人か椎間板ヘルニアの手術を経験した人がいて、
その方たちの話を聞くかぎりでは、
手術はしたくない、してはならない、というのが私の思いでした。

でも、いつまでもこんな思いを繰り返していてはいけない、
背に腹は代えられない、手術もやむをえないのではなかろうか・・・?

そんな相反する思いに悩んでいたときでした。
妻が腰痛関係の本を2冊買ってきたのです。
そのひとつが、五味雅吉先生の「椎間板ヘルニアは手術なしで治る」だったのです。

さっそく読みましたが、私の症状がおもしろいくらいに
その本に書かれている内容と当てはまるのでした。

横になって眠る。足を組む。
全て骨盤のズレから起きるという主張はもの凄く説得力がありました。

この治療を受けてみたい!

本の巻末に載っている「本書の治療をする先生方一覧」
の名簿を見るとありました。
さっそく電話を入れて次の日に予約させていただきました。

そして予約の時間に合わせて治療所へ行ったのですが、
入口のドアを開けて治療所へ入った瞬間、
本を読んで理解はしていたつもりだったのですが、
第一印象は「あっ、失敗したかな」と思ったのでした。

中に入ると眼に入ったのが身体中に生ゴム製のバンドを巻いた人たちが、
くねくねと腰を回したり、寝転んで運動をしている姿でした。

誰が見ても「怪しい」その異様な雰囲気に
(後で思えば笑い話ですが)
いささか腰がひけた感じだったのです。

それがバラコンバンドと称する、
自然良能会の「売り」のひとつである絶妙な効果のある、
治療を補助する健康用具であったもので、
その素晴らしさは間もなく身をもって知ったのです。

治療にかかる前に患者さんたちはまずゴムバンドを身体に巻いて、
腰回し運動をするのです。

私も手伝ってもらいながら、
痛みを我慢しつつ腰に巻いたのです。
半信半疑でした。ところが巻いた途端、すっと立てたのです。

これにはびっくりしました。

健康の方にはなんでもない真っすぐに立つことが、
腰痛があると出来ないのです。

自然に腰がひけて、いうところのへっぴり腰で
そろそろとしか歩けないのです。

私も自然良能会までやっとの思いでたどり着いたのでしたが、
この5分間余りのバンド巻きと、その後やってくださった骨盤調整で、
帰りは普通に歩いて帰ることができたのです。
まさにカルチャーショックでした。

月刊自然良能より