股関節脱臼といえば、
ああ、あの痛み、あの激痛・・・
そして、あの苦しみ、あの辛さと
思い当たる人が多いと思いますし、
また体験をした人も数多くいることと思っています。

私も、右足が生まれつきの股関節脱臼です。
長女を38歳で出産、長男を42歳で出産した後、
3年後さらに7年後にかかったのですが、
一時的に歩けなくなりましたが、
今よりいくらか若かったせいで、
我慢々々でどうにか克服してまいりました。

がしかし、7年前(60歳)風邪から心臓病が
発覚して1ヶ月入院しました。

体力の衰えというのは、
加齢に比例して急速に進むもので、
以前からもものつけ根が動くと
痛い、痛いと思っていましたが、
このたびは弱い両足のつけ根に針かキリを
突きさすような激痛になり、
足を動かすことができなくなりました。

足を動かすたびに、「痛だっ」「いたっ」の連続でした。
「股関節脱臼は克服できる」という本を見て、
自然良能会のへ伺いました。

病院で両股関節機能全廃と診断を下されたころでした。
一寸ずりでした。

私を診て下さった先生の開ロー番は、
「貴女の足は治らないですよ。
でも痛みはなくなりますから、
がんばって通ってごらんなさい」でした。

両股関節に針を突きさすような痛みが
なくなると言われた時は、款われた気持ちでした。

初回から100回くらいまでは週3回、
バス、電車、タクシーと乗り継ぎ治療所へ行き、
帰りはバス、電車、バスで家に帰りました。

バス停までの歩行、駅のホームや道で会う
見知らぬ人が私の姿を立ち止まって見て、
「奥さん、大変だね、辛いでしょう」
と声を掛けてくれました。

「はい、辛いです」「気をつけてね」と言ってくれますが、
口元がちょっと歪むほどで笑顔はできませんでした。

先生が、他の人を治療しながらのお話で、
「○○さん、治療に来ているだけではよくなりませんよ、
足を使わなくちや・・・大事にすると足は弱りますから、
散歩も帰りの分を考えて歩かなくちや駄目ですよ」
と言っている言葉が耳に入り、
「ああ、そうだなあ」と思いました。

バス停までは250メートルくらいかしら、
初めは25分ほどかかりましたが、
今では急ぐと10分足らずで歩けるようになりました。
一寸ずりだった足が交互に出るようになりました。

「顔色がよくなったねえ」
「歩くのが早くなったねえ」
と言われるたびに、
治療所のお陰だと感謝しています。

痛みも少し和らいだ100回くらいの後、
週2回にして今日まできています。

月刊自然良能より