① 治療の真理

腰は人体の中心。
そこに左右一対の仙腸関節があって、
これが人体の要の働きをしている。

いつも言っていることだが、
動いているということは生命現象である。

動かない、ということは死んだということである。
動きがにぶくなることは、
老化現象か病的状態である。

この生命現象を現わすこ動きの主体は関節である。

関節の仕組みは、骨と骨との連なりに動きのあるのをいう。
動けるわけは、関節包、靭帯、筋肉が付着していて、
伸筋と屈筋、これが同時に動くからだ。

いろいろな形をした関節があって、
そのため全身が絶妙な動きをするわけである。

そうした関節は人体中に400近くある。
その重要な関節が骨盤にある仙腸関節である。

例えば、車輪が回転して道路上を走るが、中心に軸がある。
軸の動きは見えないが、その見えな
い軸の動きで車輪が大きく動くのと同じ原理で
仙腸関節は働いているわけだ。

それほど重要な仙腸関節を、
なんで現代医学が知らなかったのか?

石塚博士は、「われわれ解剖学者は、
常に人体の解剖をし、研究して教える。
あつかう解剖は全部「死体」である。

仙腸関節は解剖学にあって知ってはいるが、
動かない関節、動いてもわずかな半関節、
あるいは不動関節と教わった。

また死体の仙腸関節は動かない。
それらが基礎になっている。

そして、レントゲンに写らないという
現実で、仙腸関節は、問題にされていなかった」
といっていた。

月刊自然良能より