(1)3度も手術しても治らなかった椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアに悩む患者さんを治療した報告なのですが、
とにかく「ひどい症例」です。

2度のレーザー治療(実質的には手術です)を受け、
それでも良くならず3度目は整形外科でのヘルニア切除手術。

それを半年の間に受けたというものです。
それで治ったのならまだしも、
より悪くなって歩くこともできなくなってしまったのでした。

しかも医者は、「治ったはずだが、悪ければ再手術を」といったので、
その無責任さにびっくりして、あわてて退院、
ようやく骨盤調整にたどり着いたといいます。

なんともひどい話ですが、
この例がけっして特別なものではなく、
いたって普遍的であるから慄然とするのです。

会社員男性、43歳。まさに働き盛りの人です。
襲ったのは、腰椎椎間板ヘルニアでした。

12月に、レーザー治療を受けたのです。
PLDO法というレーザーによる経皮的舶核摘出術というわけで、
いま、「手術をしないで椎間板ヘルニアを治す」といい、
「入院したその日に退院できる」と手軽さと早さを
大いに宣伝しているものです。

背中に何センチかの穴を開け、そこからレーザー機器を入れて、
飛び出している髄核を焼き切る方法は、
従来の整形外科で行うへルニア摘出法となんら変わらないものです。

手術は手術なのです。
それでも、治るものならば文句をつけることもないのですが、
術後も思わしくない。

そこで医者のいうままに再度、
翌年4月にレーザーでの治療に踏み切ったのです。

だが、しばらくするとまた痛みがぶり返してきたのでした。
仕事ができなくなり、休むことにしたのでした。

そこで、この地区では知られた病院の整形外科に罹り、
ヘルニア切除手術を受けたのです。

6月のことでした。わずか半年の間に3度の手術だったのでした。

その結果、まったく勤けなくなり、
何ケ月も寝たきりの生活がつづき、
勤めていた会社もクビになってしまったと言います。

私たち自然良能会の立場から言えば、
五味会長の著書のタイトルのように、
椎間板ヘルニアは、「手術なんてとんでもない」ことです。

手術してもヘルニアは治りません。

結果は、当然のものといっても過言ではないのです。
ただ、このケースはあまりにもひどいものといえます。

「最新技術の」とか「画期的な治療法」などと
謳っているレーザー療法も、つづけて2度もやっても効果が出ず、
整形外科のヘルニア摘出手術でも結果が惨恨たるものであったのだから、
要は「治す」治療ではないということでしょう。

手術直後、歩くこともままならない状態になって、
「いったいどうなっているのか?」と問いただすと、
医者は、「ヘルニアを切除したのですから、
治ってくるはずですが・・・?」

と首を傾げて、「悪ければ、もう一度手術をしますか?」
そう言われたというのです。

それにびっくりして、そのまま病院を逃げ出して家に帰ったのですが、
だからといって他に効果的な方法があるわけはなく、

これからどうなるのだろう・・・?
と不安と絶望感の毎日を送っていたのでした。

月刊自然良能より