① 妊娠・出産と骨盤調整

① 妊娠・出産と骨盤調整

元気な赤ちゃんらくらく出産

骨盤調整が女性の大切な務めである妊娠・出産において、
どれだけ素晴らしい効果を発揮しているかについては、
私をはじめ自然良能会の会員たちは身を持って知っていることです。

骨盤調整とバラコンバンド巻きを励むと、
出産までもいたって元気に過ごすことができ、
産み月が来ると自然分娩で、びっくりするぐらいのらくらく出産、
しかも産まれてくる赤ちゃんは一様に元気そのものなのです。

私たちにとっては、それが当然のように受け取っていますが、
そのことを世間の人たちはまだまだ認識しておりません。

それは私たちというよりは、自然良能会としても怠慢の膀りをまぬがれません。
妊娠・出産に抜群の効果がある、これほど素晴らしい治療法がありますよということを、
もっと声を大にして知らしめなくてはならないと思います。

文句なくパブリシティの欠如です。ここでご紹介するケースは、
その意味でも恰好の症例といえましょう。

Nさんが最初に自然良能会に来たときは、
ひどい肩こりで悩んでいるといいました。
それに坐骨神経痛。Nさんの腰は右斜め上前方変位、
つまり腰が傾いでいるということで、しかも捻じれがひどい状態でした。

Nさんは現在三十七歳です。
長女(七歳)、次女(五歳)、長男(4ケ月)の三人のお母さんで、
子育てをしながら、いまもお勤めをしている頑張り屋さんです。

そんな頑張り屋さんであるだけに、身体を悪くしたのでしょう。
Nさんが、自然良能会との縁ができたのは、
最初の長女を出産してほどなくのことでした。

実はNさんの三人のお子さんは、いずれも逆子だったのです。

合わせて掲載している「手記」の中で、具合が悪くなったのは、
「出産のときに骨盤が聞いて、重く感じていたところに、
慣れない育児の疲れで・・・」といっていますが、
そうしたことの根源の要因は、Nさんがもともと骨盤を狂わせていたということでしょう。

骨盤が傾くと、胎内の赤子はどうしても据わりが悪くなり、
逆子になったり、いろんな影響をもたらすものです。

だから、出産という契機がなくってもNさんは腰痛、
その他の症状を誘発させていたと思われます。
それだけに、Nさんが自然良能会に来たのは正解でした。

これからのこともあるので、まずお母さんの身体をしっかり治しておくことです
という私の気持ちがわかっていただけたようで、
助言、指導にも前向きに聞き入れ、バラコン運動も懸命につづけたのでした。

それでもお勤めと子育ての両立は大変なようでしたので、
私のいうように家でもバンド巻きに励んでいたようです。

最近の妊婦さんは、出産で苦しむのを避け、
「帝王切開」を希む人が多くなったといいます。

たしかに自然分娩は痛く、苦しいこともありますが、
そうした思いをしたからこそ子どもに対する愛情が強くなるように思います。

ところがNさんは、そうした傾向とは裏腹に当初から
「自宅出産」を希望されたということでした。
当然、自然分娩でなければなりません。

二人目のときには、Nさん、そうした思いがあるから妊娠中も治療をし、
腹帯代わりにワンタッチのバンドを巻き、仕事にも元気よく通って、
その結果、らくらく出産で、元気な赤ちゃんを産んだのでした。

その二年後、第三子を「驚くほどすんなり授かった」
とNさんはいいます。ただ、また逆子の状態でした。

Nさんの体質というよりは、
やはり無理が重なっていたのでしょうか? 

腰の右上方変位が強く、そのまま癒着した感じで、
例によって自然分娩・自宅出産を主張するので、
私は早く正常な形にもどして上げようと
努めたのでしたが、なかなか良い位置に収まらない。

苦労しました、そうして、やっと赤ちゃんが
骨盤の定位置に収まると、お腹も丸くなり、
腰も見違えるように軽くなったといいました。

治療は、出産二目前までつづけました。
Nさんにとっては初めての男の子が、「生まれました」と、
さっそくの報告の声がとても弾んでいたことが、
いまでも微笑ましく思い出されます。

Nさん、産休に入ってから上の二人の子どもたちを連れて、
遊園地に行ったりと楽しく過ごしておりますといっていました。

妊娠期間に治療して生まれた子どもは、
治療していないで生まれた子どもよりも成長が早く、
首が座るのも寝返りも早くできるようです。

そして無駄泣きをしない、よく寝る、母乳もよく飲むように思います。
治療所の中でほかの子どもたちが騒いでも、すやすやと寝ています。

総体的にとても育てやすく元気な子どもたちのように思います。

逆子の方は、何人もおいでになりましたが、
骨盤調整で逆子を正常な状態にするためには、
妊娠七ケ月くらいまでに、骨盤調整を受けられたほうが、
無理なく正常に戻りやすいようです。

産休に入られてから、おいでになった方がいらしたのですが
腰が硬くて無理だった患者さんがひとりおりました。
腰痛・坐骨神経痛で悩んでいました。(右骨盤上方変位右前方捻転)。

子供はいない、どうしても欲しいと不妊治療をしていたのですが、
つらい治療なのでやめたとのことでした。
大学病院では、卵巣がひとつしかないので、妊娠はほぼ無理でしょうとのことでした。

お父さん、お母さんと、家族で来ていたので、週に一回治療していました。

そんなある日、とても腰が軽く状態が良いので、
「身体がずいぶんよくなったね」と告げると、
本人は「気持ちが悪い、吐き気がする、
だるいなどと、前に肝臓が悪い時の症状と同じだ。

大学病院の予約をしているので、行ってきます」とのことでした。

こんなに腰が良くなったのにと思いながら病院に送り出しました。
病院で診断の結果は、「産婦人科に行ってください」諦めていたおめでただったのです。

すぐに電話で報告がありました。
やっとできた子供ですので、妊娠中に治療することにためらいがあり、
治療においでになることはありませんでした。

そして、つき満ちて元気な男の子が生まれました。
安産だったそうです。

出産後、子供さんを連れて治療においでになりました。
お子さんは首が左側に曲がり、大きなしこりがありました。
大学病院の検査では、「リスクが大きいので、一歳になったら、手術をと言われた。

生後六ケ月から治療所で治療が始まりました。
どこを触っても気持ちが良いく、
今までそっくり返っていた身体がお母さんに添うようになりました。

母乳もよく飲むようになり、夜はよく眠るようになりました。
週二回の治療をつづけ、一歳のころには首のしここりもなくなり、
まっすぐになり元気に歩きはじめました。

頚椎の手術をすることもなくなりました。

また妊娠八ケ月でギックリ腰になって、朝起き上がろうとしたら腰が痛くて
どうしても動けなかった元客室乗務員(32歳)の方の場合。

マッサージ・指圧・整体、いずれも妊娠中のためということで断られたといいます。
そうして、家族に担がれるようにしておいでになりました。

うつ伏せになることにためらいが・・・。
毛布と布団でお腹が入るようにセットすると安心されました。

痛い腰を治療して、全身をゆるめると、一人で立ち上がることができました。
その後は、出産まで週に1回治療にきて、元気な男の子が生まれたのでした。
とても安産だったそうです。

尿洩れ・・・腰痛で、治療所を訪れる女性にこっそり聞いてみると、
意外と尿洩れで悩んでいる方が多いのに驚きでした。
咳やくしゃみで尿が洩れる、待ったがきかない・・・
なかなか人には相談できないけれど、たくさんの人が抱えている悩みだと思います。

四十歳以上の女性三人に一人が経験しているそうです、
原因は、骨盤底筋のゆるみだと言われています。
骨盤底には、尿道、肛門、腔という出口があり、
出産や加齢で緩みやすいのだそうです。

このままゆるみが進行すると、膀胱や子宮などの臓器が支えきれなくなり、
子宮脱の原因になったりするそうです。

骨盤調整で腰痛が良くなっていくと、いつの間にか、尿洩れがよくなっているようである。
誰にも相談もできなくて、何年もお医者さんに通っているとのこと。

なぜ早く骨盤調整を受けなかったのですか?
私は心の裡でそうもらしました。

子宮脱も、こっそり悩んでいる方も多いと聞きます。
農作業でよく働いた方、筋肉に力のない方などが、
腰を痛めると骨盤内臓を支えられなくて、下がってくるというものです。

そのような方はもちろん骨盤調整を受けて、
バンドを腰に巻く。これで腰はとても楽になります。

月刊自然良能より